もうすっかり定着した感のあるエコロジーの発想ですが、実はマイクロバブルもエコに大きく貢献するものだったのです。
まず、自宅の入浴の際に利用することを考えても、発生装置には大きなエネルギーを必要としません。ガスのように燃焼する必要もありませんし、電力の消費も使用する時間のみ。しかも、温度が冷めにくいという特性があるため、お湯を沸かし続ける必要もなく、仮に毎日長い入浴をするとしても、消費するガスや電気のエネルギーは大幅にカット。エネルギー節約が家庭レベルでも期待できます。
身体に嬉しい効果がいっぱいな上に、地球にもやさしい。マイクロバブルでエコができるなんて、本当にお得な気分になりますね。
マイクロバブルの研究を長年続けて来た大成教授ですが、はじめに注目されたのはエコ的な活用方法からでした。
牡蠣(カキ)の養殖で有名な広島県は、以前は水質汚染に悩まされていました。赤潮が発生し、そのため牡蠣がやせてしまったのです。
そのため、水中に泡を送り込み、溶存酸素量を高めることが目的でマイクロバブルを発生させたのです。
その目的も見事達成されましたが、二次産物的なことが起こったのです。それは、収穫した牡蠣の身が、綺麗に洗浄されていたこと。泡が貝の内部に入り込み、付着した汚れを取り出していたのです。
さらには、より濃厚な酸素が送り込まれたことで成長も早まり、大きく。養殖業としては一石二鳥どころか三鳥、四鳥…という状況だったんですね。
その他に、ダム湖などにマイクロバブルを送り込むことも、水質改善に役立ちます。
これは、ヘドロが発生する要因である欠乏した水底の酸素を、マイクロバブルを通して補うことによるものです。酸素を効果的に送り込むことでバクテリアなどの微生物も定着し、ヘドロの有機物を分解、つまり、循環が発生するというわけです。
また、マイクロバブルが水面にまで上昇するのはとてもゆっくりなので、底にたまったヘドロや汚染された水を持ち上げ、水面近くの生物に直接の影響を及ぼすようなこともありません。
この洗浄作用と残存しない特性を活用し、オゾンを泡状にした殺菌剤で水中のウイルスや雑菌などの殺菌を行うのもそのひとつ。これで残存性のない強力な殺菌が行えるそうです。
さらに、船舶においても活躍しています。船体と海水の間に、マイクロバブルを流すことにより、船体への摩擦抵抗を減らし、省エネルギー化を図るというものです。
このように、ただの「細かい泡」も、その化学的な有用性が次々に発見され、活躍の幅は広がるばかり。今後もその成り行きに注目したいものです。